インナーサッシ
住まいの中で、もっとも「熱」の出入りの多いのが『窓』。
住宅の熱の出入りのうち、約半分が壁や外壁。冬は室内の暖房した熱が逃げ、反対に夏は、外気や日射の熱が室内に入り込んできます。
1992年の省エネ基準で建てた住宅モデル例では…
入ってくる熱/開口部71%・外壁13%・屋根9%…
逃げ出す熱/開口部48%・外壁19%・屋根6%…
と、圧倒的に開口部=窓からの損失が多いことがわかります。
窓の断熱性を比較的簡単な工事で向上させるリフォームとしては「2重サッシ(内窓サッシ)」がオススメです。
この2重サッシに使うガラスにはいくつかバリエーションがあります。
一般的な1枚の透明ガラス、熱線を吸収するLoe-Eガラス、空気層やガスを封入したペアガラスなどで、望む性能レベルに合わせて、選択できます。
また、2重サッシのもうひとつの特長として挙げられるのが防音性能の向上です。
低周波(いわゆる低音)域の騒音のばあいには、開口部以外の対策が必要ですが、中音域~高温域の騒音に対しては、効果が期待できます。
こうした目的で2重サッシを取り付けるときのポイントがあります。
それは「既存のサッシと2重サッシの間にできるだけ間隔(=空気層)を空けることです。空気の層が遮音には重要なのです。
音楽などのレコーディングスタジオでは通称、金魚鉢といわれる2重ガラスがスタジオと調整室の間にあります。
この金魚鉢は、ガラス間隔(空気層)が広くとってあり、30センチとか40センチもあります。
遮音性を高めるためには、住宅のばあいにもできるだけサッシ間隔はあったほうがいいのです。
サポート室・M