2025.08.25相模原ライフ相模原イベント&スポット情報 vol.44
【服部牧場】見てさわって食べて楽しめる、神奈川の動物体験ワンダーランド!

神奈川県愛甲郡にある服部牧場さんは、年間20万人が訪れるという、知る人ぞ知るレジャースポット。牧場の広さは約10ヘクタールと広大ながら、お客さんが見てまわるエリアは比較的まとまっていて楽しみやすくなっています。大小さまざまな動物と間近にふれ合えることから、特に小さなお子様連れの家族に大人気。乳しぼりやエサやりなど体験メニューも豊富。2025年3月には新たにチーズ工房ができ、ここでしか食べられない新鮮なチーズグルメも楽しめます。今回は、実際に家族で遊びに行き、その魅力をお伝えします!
いろんな動物が近い近い!

休日、家族でお出かけをするのに「よし、牧場に行こう!」とは、なかなか言わないかもしれません。
でもここを知ってしまったら、それが最高の提案のひとつになること間違いナシ!
今回ご紹介する「服部牧場」さんがあるのは、神奈川県愛甲郡。
首都圏最大のダム「宮ヶ瀬ダム」のほど近く、国道412号線から少し脇に入ったところの山あいに位置します。
市街地からのアクセスがよく「こんな近くにここまで広々とした牧場があったのか」と驚きを隠せません。
ひろーい駐車場。200台くらいが駐められるそう。
駐車場前にMAPがあるので、まずはこれで行きたいところを確認。

車で走っていると、通りの両サイドに「明らかに牧場!」といった感じで動物が見えますので、近くで迷うことはなさそうです。
車を駐めると、目の前にさっそく牛! しかもいきなりすごく近い!
特に食べ物を持っていたわけではないですが、興味津々とばかりに牛さんたちが近づいてきました。
おっかなびっくりで牛を眺める子どもたち。
手でさわれる距離にこんなに大きな動物がいるなんて、動物園ではなかなか体験できないことかも。
牧場の魅力はそんな意味で語ることもできそうです。
道路を挟んで反対側にはヒツジが放牧されていました。
牧場内には、子どもたちが乗って楽しめるトラクターなどの重機がいくつも、しかも無造作に置かれている。
「あったかい」乳しぼり体験。

牧場といえばやっぱりこれ!
ということで、まずは乳しぼり体験にチャレンジです。
駐車場からすぐのところにあるアイス工房「カサリンガ」に行き、受付をします。
体験は1組10分程度。
先着順での受付となっているので、早めの予約がオススメです。

第1畜舎前の道端にいきなりヤギさん!さわってもOK。
ニワトリも放たれている。こちらはさわると危ないかも。
乳しぼりの時間が決まったら、少し前までに第1畜舎前に集合して待ちます。
中を自由に見学できるので、時間になるまで畜舎を楽しんでいました。

ルリコンゴウインコのウニちゃん。色鮮やかできれい。
その向かいにいたヒツジのモッツァレラちゃん。うん、笑ってる。
こちらの畜舎では、牛以外にもいろいろな動物が飼育されていました。
インコ、ニワトリ、ヒツジ、犬などがいて、ヒツジはまだ子どもなのかそういう種類なのか、とにかく小さくてかわいい!
子どもも安心してなでなでしていました。

ついに乳しぼり体験の時間になると、牛舎の入り口にスタッフさんが来てくれます。
体験時の簡単な注意事項が話されたのち、牛舎の中へ。
「今日はこの牛さんで体験していただきます」
スタッフさんの案内で牛の真横まで。
あたり前ですが、すごく近い。このサイズ感と迫力は、大人でもちょっとドキドキします。
さて、さっそく子どもに体験をと思ったら
「こわい」
……とのことで急遽、筆者が。

見事にしぼることができました。
あくまで個人的な感覚ですが、残り少なくなった歯磨き粉を絞り出すような(?)感じで上から絞っていくとうまくいきます。
しぼったお乳が少し手にかかって感じたのは「あったかい」ということ。
ふだん飲んでいる冷たい牛乳が、最初はこんなにあったかいんだなと、実感を得られる体験です。
ぜひ子どもにも体験させてあげたいので、もう少し大きくなってから再挑戦したいと思います。

みんなでフリフリ!バター作り体験。

牛がちょっとこわかったとしても、まだまだできる体験があります。
そのひとつが、バター作り体験です。
こちらも、先ほどご紹介したカサリンガで受付ができます。
やり方は簡単。
スタッフの方から液体入りのビンを受け取り、あとはただひたすらに振りまくるだけ!
15分ほど振り続けるとバターができあがります。
しかし「言うは易く行うは難し」。
ひとりで15分振るのはなかなか大変です。
ぜひご家族などで交代しながら協力して、完成を目指しましょう!

疲れるので交代しながら。
できた!
お店の前で振り始めてから10分ほど。
少しずつ固形物ができてくるのがわかります。
お、できた? と感じてスタッフの方に確認したところ「もう少しです!」と応援されました(笑)。
かたまりが大きく、そしてやや黄色っぽい見た目になるまで、しっかり振りましょう。
作ったバターは持ち帰り可能で、まだ牧場で遊んでいきたい方は預けておくことができます。
その場合は帰りに受け取るのをお忘れなく!

どれも美味しそうで迷う。
やっぱり牛乳は飲んでおきたいでしょう!
バター作り体験で体力を消耗してしまったので、しばし休息。
そこでいただきたいのがそう、ジェラートです。
服部牧場の牛乳を使用したこだわりのジェラートが盛りだくさんで、店頭には常時約20種類のフレーバーが並びます。
人気No.1は、濃厚なミルク味が特徴の「リッチミルク」。
ところが子どもに聞いてみると、夏季限定のラムネ味と定番のバニラ味がいいと。
まあ、バター作りをがんばったので、ここは譲るとします。
筆者はもっとダイレクトに“牧場”を味わうため、牛乳をチョイス。
臭みを一切感じないフレッシュな味わいの牛乳は、まさに水のような飲みやすさ。
お風呂上がりのように「プハー」と、いただきました。
さ、これからまだまだ楽しみますよ♪
※帰宅後、作ったバターをパンに塗って食べてみました。
やはり鮮度がいいからなのか、ものすごくスッキリとした味。
バターらしい豊かなコクや香りはしっかり感じながら、口の中に雑味がまったく残りません。
子どもたちと奪い合いになりながら、家族で一気にペロリでした。
かわいいヤギさんたちに、エサやり体験。


カサリンガの店の前にたっぷり置かれているのが、動物用のエサ。
見た感じ、ポップコーンですね。
エサを購入し、本日3つ目の体験、エサやり体験へと向かいました。
訪れたのは、一番奥の第2畜舎。
こちらにはたくさんのヤギがいて、エサやりにぴったり。
お昼どきだったから(?)か、どの子もものすごい勢いでエサをねだってきました。
エサをくれくれ〜。
我先に、といった感じ。

最初は少し驚いていた子どもたちも、だんだんと慣れ、無事エサをあげられるように。
とにかくヤギの勢いがすごいので、手に持っているエサの半分くらいは吹き飛ばされていました(笑)。
「手が変な感じ」と苦笑いしながら話す子どもの顔が印象的でした。
本場ドイツのソーセージは、衝撃の美味しさ!

ヤギさんにたっぷりエサをあげたので、今度は我々が食べる番です。
カサリンガを少し下ったところにあるソーセージ工房「メッツゲライハットリ」にやってきました。
こちらのハムやソーセージは、本場ドイツで修業した職人さんが作っているとのこと。
期待が膨らみます!
トビラにメニュー。店内の券売機でチケットを購入し、店員さんに渡します。
ソーセージが感動的に美味しかったので、食べた後でお土産も買っていきました。
気になったのは、ソーセージに「きぬ挽き」と「あら挽き」があること。
店員さんによると、本場ドイツではきぬ挽きのソーセージが大半だそうです。
え、あら挽きのほうが美味しそうなんだけどな……迷っていると
「あら挽きのほうが美味しいですよ」
と背中を押してくれた店員さん。ありがとうございます(笑)。
もちろんどちらもジューシーで美味しいとのことですが、より肉の食感が楽しみたい方は、ぜひあら挽きを。

ソーセージ、マジでうんまいです。
子どもも大喜びの味。
ドイツのホットドックはこの比率が正解なのでしょうか?
パンに対してソーセージ大きすぎ(笑)!
食べてみると、パリッと気持ちよく弾けたあと、溢れんばかりの肉汁が襲いかかってきます!!
ゴツゴツとした肉の食感を、旨みたっぷりの脂とともに噛み締める……ここまでのものは今まで食べたことがないくらいの、衝撃のソーセージです。
続いてフライシュケーゼサンド。
腸詰めせずに型で焼き上げたソーセージをフライシュケーゼと呼ぶそうです。
ドイツの屋台やレストランで気軽に楽しめる、ポピュラーなメニューなんだとか。
こちらもやはりソーセージ同様、肉汁がハンパないです。
しっかり食感のドイツパンがまた好相性。ソーセージだけでなく、商品としての完成度へのこだわりを感じました。
近くでネコ発見!きっと牧場非公式の動物ですね。
不思議の国のアリスのチェシャネコのように、スッと姿を消してしまいました。
動物の合間に、植物もいかが?

第1畜舎の少し上、階段を昇ったところに広がっているのが「ファーム・ガーデン」です。
イングリッシュガーデンのように所狭しと花を植え、通路を歩きながら楽しめるようになっています。
訪れた時期もよかったのか、本当に色とりどりの花がたくさん咲いていました。
少し歩くだけで、なんとも優雅な気分が味わえます。
花が好きな方にはたまらないスポットと言えそうです。
立派なウサギ小屋。
仲良しの白いウサギたち。
ファーム・ガーデンの入り口横に、ウサギ小屋があります。
白い毛と大きな耳が特徴のウサギが2羽。ザ・ウサギといった感じの見た目です。
不定期でふれ合いイベントを開催しているそうですが、残念ながらこの日はふれ合えず。
ふれ合いイベントに運よく出会えた方はぜひ、こちらでも楽しんでくださいね。
服部牧場産チーズを堪能できるチーズ工房。

広々としたきれいで見やすい店内。
乳製品コーナー。チーズ以外も豊富。
地元農家さんの朝採れ野菜も。
即チーズグルメ派の方は、入り口すぐ左手へ。
最後に訪れたのがこちら、2025年の3月に新設されたばかりというチーズ工房です。
ここで扱うチーズはすべて服部牧場でとれた牛乳から作られたもので、新鮮かつ濃厚な味わいが楽しめます。
もちろん、すぐに食べられる美味しいチーズグルメも盛りだくさん。
チーズ以外の乳製品も充実しています。
駐車場のすぐ横にあるということもあるのか、多くのお客さんで賑わっていました。
工房前の休憩スペース。
子ども「うめー!」。

本当はショーケースに「人気」と書かれていたバスクチーズケーキだけをいただこうと思っていたのですが、店員さんから
「ブリトーもすごく人気なんですよ」
とオススメいただきましたので、ソーセージでお腹いっぱいでしたが、両方注文!
ブリトーの中に入っていたのは、風味高いモッツァレラ(かな?)チーズ。
軽やかな味わいで、どんどん食べ進められます。
特に熱いうちはチーズがびよ~んと伸びるので、子どもと楽しみながら食べるのにいいかもしれません。
続いてバスクチーズケーキ。
焦げ感はそこまで主張が強くなく、ハード系のしっかりとした生地。
甘さも控え目で、あくまでチーズを主役にした、チーズ好きのための仕上がりになっています。
ほかにも、ストリングチーズ、ブラマンジェ、ヨーグルトムースなど、気になるメニューがたくさんあり、後ろ髪を引かれる思いで帰路へとつきました。

服部牧場の魅力は正直、今回の取材だけでは伝えきれていません!
たとえば「牧場のおしごと体験」。
牛のエサやりや掃除など、牧場での本当のお仕事を体験できるイベントがあります。
基本は土日のどちらかに開催しているようです。事前予約が必要なので、詳しくはホームページなどをご確認ください。
ほかにも、ウサギとのふれ合いや食べきれなかった牧場グルメの数々、BBQを楽しむこともできるなどてんこ盛り。
また、子どもと行くたびに「今回は乳しぼりができた」など、子どもの成長が見られるのもひとつの楽しみになりそうです。
一度と言わず何度も訪れたくなる、そして次から次へと迷い込むように楽しめる「ワンダーランド」な牧場でした!
●服部牧場 ホームページ